このページはPR・広告を含みます
スクリーニング用のチェックリストと同意書の画面が映るノートパソコンと机上のノート

SUBJECT RECRUITMENT

被験者募集の実務を、
制度の側から整理する。

募集の経路、適格性の確認、同意説明、倫理審査を、勧誘ではなく仕組みとして説明します。

被験者募集は何のための仕組みか

最終更新日:

本ページは制度の整理であり、特定の治験への参加の勧誘や、費用や金額に関する案内ではありません。

治験を計画どおりに進めるには、対象となる疾患や条件に合った被験者を、必要な数だけ、適切な時期に確保する必要があります。一方で、治験は医療機関で、医師の説明と本人の自由な意思による同意を前提に実施されるものであり、被験者の募集は倫理面・制度面の配慮が強く求められる領域です。本ページは、募集に関わる業界の仕組みを、制度の観点から整理するものです。特定の治験への参加を勧めたり、募集情報を案内したりするものではありません。

募集をめぐる課題は、依頼者・CRO・医療機関のいずれにとっても共通します。対象となる患者が少ない疾患では、そもそも適格な候補者が見つかりにくく、患者数が多い疾患でも、選択基準や除外基準の組み合わせによって、条件に合う人が限られます。こうした課題に対し、電子カルテのデータを活用した候補の抽出、治験情報の公開と検索、デジタルツールによる説明・同意などの取り組みが進んでいます。

以下では、募集の経路、適格性の確認、同意説明、負担軽減費の位置づけ、倫理審査、個人情報の取り扱いを順に整理します。治験業界全体の背景は治験業界の全体像、関連するデジタル技術はDCTツールの比較をご覧ください。

[PR] 【コミュファ光】超高速インターネットが1年間ずっと月額980円〜!

募集の経路と情報公開の仕組み

被験者の募集経路は、大きく分けて、医療機関が自院の患者に声をかける方法、医療機関が掲示やウェブサイトで情報を公開する方法、治験情報を集めて公開する情報サイトを経由する方法などがあります。実際の運用は、治験審査委員会で承認された手順と文書の範囲内で行われなければなりません。募集に使う文書や広告の内容も、治験審査委員会の審査対象となります。

[PR]

情報公開の仕組みとしては、臨床研究法に基づく臨床研究について、厚生労働省が運営するjRCT(臨床研究実施計画・研究概要公開システム)があります。jRCTは、臨床研究の実施計画を届け出るための基盤であると同時に、国民が研究への参加を判断するための情報を公開し、研究の透明性を高める役割を担っています。これは治験とは別の枠組みですが、臨床試験に関する公的な情報公開の例として参照されます。

民間の企業が提供する情報サービスも存在します。たとえば、Buzzreachは公式サイトで、電子カルテデータに基づく被験者募集支援のサービスや、治験情報の公開・管理とマッチングのサービスを紹介しています。ただし、こうしたサービスの利用は、医療機関と依頼者の判断のもとで、制度の枠内で行われるものです。本サイトは、特定のサービスやその利用を推奨するものではありません。

[PR]

【比較表】被験者募集・情報公開に関わる仕組みの事実項目

募集支援・同意取得・情報公開に関わる主体と機能(2026年10月時点)
名称区分公式記載の機能位置づけ
Buzzreach(バズリーチ)民間企業電子カルテデータに基づく被験者募集支援(P.R.)、治験情報の公開・管理(smt)、フィージビリティ調査支援(FeasiCon)、被験者向け通知アプリ医療機関・依頼者向けの業務支援
MICIN(MiROHA)民間企業電子的な説明・同意取得(MiROHA eConsent)、オンライン診療(MiROHA Online Treatment)、電子ソースデータ(MiROHA eSource)被験者の来院負担と手続きの電子化
jRCT(臨床研究実施計画・研究概要公開システム)行政(厚生労働省が運営)臨床研究法等に基づく実施計画の届出と、研究概要の公開臨床研究(治験とは別の枠組み)の情報公開

2026年10月時点、各社公式サイト・公開資料に基づく。最新情報は各社サイトで確認してください。「公式サイト参照」は本ページで数値や詳細を示していない項目、「-」は公式サイトで該当の提供を確認していない項目です。

上の表は、募集や情報公開に関わる仕組みを事実項目で並べたもので、募集の実績、成果、優劣を示すものではありません。民間サービスの利用可否や費用は、各社の公式情報や契約条件をご確認ください。

適格性の確認とAI活用

治験には、参加できる条件(選択基準)と、参加できない条件(除外基準)が定められています。年齢、診断名、病期、既往歴、併用している薬、検査値などをもとに、治験責任医師や分担医師が、被験者として適格かどうかを判断します。この確認に時間がかかり、候補者の見落としや、組み入れ後の脱落につながることが課題とされてきました。

近年は、電子カルテなどのデータを活用して、条件に合う可能性のある患者を抽出する支援の仕組みが登場しています。AIや自然言語処理を使い、診療記録から条件に関わる情報を拾い出すアプローチも検討されています。ただし、候補者の抽出はあくまで支援であり、適格性の最終的な判断は医師が行います。医療情報を二次利用するには、個人情報保護法令と各医療機関の規程に沿った手続き、本人への適切な説明や情報の取り扱いが必要です。

AIの活用についても、本サイトは効果や精度を断定しません。各社の公式サイトの説明は、サービスの提供範囲の説明であり、一般的な成果を保証するものではありません。導入の検討に際しては、各社が公表する事例の条件や前提を確認することが必要です。

治験では、被験者となる方に対して、治験の目的、方法、予測される利益と不利益、他の治療の選択肢、参加は自由意思であること、いつでも同意を撤回できること、個人情報の取り扱いなどを、文書を用いて十分に説明し、文書による同意を得る手続きが求められます。この手続きは、国内ではGCP省令に基づいて実施されます。

電子的な方法による説明と同意(eConsent)について、厚生労働省は2023年3月30日付けの通知で留意点を示しました。この通知は、来院に依存しない治験、すなわち分散型治験に関するガイダンスの一つとして位置づけられています。具体的な要件は通知の原文でご確認ください。経緯の整理は制度・規制の整理にあります。

電子同意では、説明文書や動画を画面で提示し、質問の機会を設け、本人確認と署名を電子的に記録する仕組みが用いられます。ただし、説明を行う責任は治験責任医師などにあり、電子的な方法は説明を代替するものではなく、医師などの説明を支える手段です。MICINのMiROHA eConsentのように、電子的な説明と同意の取得を提供する企業もあります。

負担軽減費と倫理審査、個人情報

治験に参加する方の来院や検査には、交通費や時間などの負担が生じます。このため、国内では、治験を実施する医療機関が、被験者の負担を軽減する目的で、一定の費用を支払うことがあります。これを負担軽減費と呼びます。負担軽減費の取り扱いは、医療機関が定める手順や、治験審査委員会で審議される文書に従って決められるものであり、金額は治験や医療機関によって異なります。本サイトは金額の水準や、参加の動機づけにつながる表現を扱いません。

募集に関する広告や説明文書の内容は、医療機関の治験審査委員会で審査されます。治験審査委員会は、治験の倫理的・科学的な妥当性を審議し、被験者の人権や福祉の保護の観点から実施の可否を判断します。募集の際に、参加を過度に促す表現や、負担軽減費を強調する表現が適切かどうかも、審議される論点です。

個人情報の取り扱いも重要です。治験では、被験者の診療情報や検査結果、同意の記録などを扱うため、個人情報保護法令、医療情報に関する指針、各機関の規程に沿った管理が求められます。DCTで電子的なツールを用いる場合は、データの保管場所、アクセス権限、事業者との委託関係の整理が論点になります。一次情報は、厚生労働省の公式サイトやPMDAの公式サイトで確認できます。

治験への参加は、担当医師や治験責任医師からの説明を受け、本人が理解して判断することが前提です。本サイトは、参加の可否を左右する情報を提供するものではなく、参加をお勧めするものでもありません。

募集をめぐる課題と、業界での整理の仕方

被験者募集に関する課題は、一つの原因だけで説明できるものではありません。対象疾患の患者数が少ないこと、実施施設が限られること、治験の情報が患者や一般の医療従事者に届きにくいこと、来院回数が多く生活との両立が難しいことなどが、複合的に影響すると指摘されています。これらに対し、業界ではフィージビリティ調査による実施可能性の事前評価、施設選定の精緻化、DCTによる来院負担の軽減、情報公開の拡充といった取り組みが進められています。

一方で、募集の効率を高めることと、被験者の自由な意思を尊重することは、常に両立させなければなりません。募集手段の拡大が、同意の質の低下や、強い勧誘につながってはならないというのが、制度の基本的な考え方です。このため、募集の各段階には、治験審査委員会による審査、説明文書の整備、個人情報の保護といった歯止めが設けられています。

本サイトは、こうした仕組みを業界の事実として整理するにとどめ、募集の方法の良し悪しを論じたり、特定の方法を推奨したりしません。被験者募集に関わる事業者の事業内容は、DCTツールの比較やCROの比較で、各社の公式記載に沿って並べています。

本ページの取り扱いについて

被験者募集に関する情報は、読者が治験への参加を判断する材料として使われる可能性があるため、本サイトでは特に慎重に扱っています。具体的な治験の名称、対象疾患、募集条件、実施医療機関の連絡先、負担軽減費の金額などは掲載しません。治験への参加を検討される場合は、かかりつけの医師にご相談ください。

また、治験の情報を探す方法としては、実施医療機関の公式サイトや、公的な情報公開システムがあります。いずれの場合も、説明を受けたうえで参加を決めること、参加後も撤回できることが、制度上の前提です。

本サイトは治験・臨床試験の制度と業界を公開情報から整理したものであり、治験への参加勧誘や医療上の助言ではありません。治験参加の判断は担当医師・治験責任医師の説明を受けたうえで行ってください。各社のサービス内容・実績は変更されることがあります。